さっむい映画『天気の子』ネタバレなし感想

映画『天気の子』予報① - YouTube

マジで見たくなかったんですけど『天気の子』を見てきました。

新海誠が監督やって、日本が誇る変態バンドのRADWIMPSが音楽担当した映画ですよ?マジで見たくなかった。

 

面白くないわけがないんですよ。ええ。あいつらマジモンの天才ですし。

新海誠のアニメーションの描き方ってめちゃくちゃ偏屈だと思ってて。「水と光と街がめっちゃ綺麗!」みたいな感想が大半だと思うんですけどそれってすごいことなんですよ。都会の街の美しさってなんだと思います?俺は「この道、どこに繋がってるんだろう」だと思います。要するに『意外性』ってやつです。「あ、この道を抜けるとこの通りに繋がるんだ!」とか「なんでこの道グネグネしてるんだろう」とか。都市の魅力ってそれが全て。街って先が見えないから綺麗なんですよ。

この「天気の子」っていう映画はそういった"一人称視点"を極力排した映像が多い。本来なら都市の魅力となるべきポイントを執拗なまでに描かない。代わりに描かれるのは光と水を纏って聳え立つ圧倒的な美しさの東京。もはや神々しいとさえ言える。「あれっ?『トウキョウ』って神いたっけ?ゼウスの上位神?」ってなる。新海誠のフェチズム。

それでも作中で唯一描かれる「都市の魅力」がある。それが奥に見えるこの鳥居。f:id:Miyabi717:20190726194552p:plainこの鳥居は物語のキーとなる場所で代々木のビルの上にポツンとあるんですけど、まさに「都市の魅力」の代名詞を地で行ってる。あったらおかしいものなのに「ありそうだな」って思えるんですよね。なんでだろう。

新海誠の恐ろしいところはキーとなるこの空間に唯一性を持たせてくるところでして。俺ら観測者は本能的に「あっここなんか違うな」って理解できるようになってる。

んでまあ物語を支えるもう一つのカギになるのが野田洋次郎お前だよお前。昔から精液だの前前前世から君を探してただの犯罪の自白してんのかって曲ばっか作ってたこいつが、別種の天才で超ド変態なのに世間にバレてない『新海誠』って男と肩組んでやりたい放題してる。こいつら元から最強なのにめちゃくちゃ共鳴し合ってさらに強くなってるんですよ。罪名がないだけでやってることただの犯罪。

愛にできることはまだあるかい RADWIMPS MV - YouTube

例えば主題歌の『愛にできることはまだあるかい』は一回聴いただけで耳朶にスピーカー設置されて延々エンドレスで曲が流され続ける麻薬みたいな曲なのに、『天気の子』の一場面で流れるとさらに暴力性を解放しやがるんだ。「おまっ…お前この野郎っ…」ってなった。愛にできることはまだあるかい?僕にできることはまだあるかい?じゃねえよなに気取ってんだバカ。お前鼻水垂らして涙で顔ぐっちゃぐちゃにしながら我武者羅に助けようとしてたじゃねえか…宇宙一カッコよかったよ帆高…。

映画『天気の子』予報② - YouTube

他にも挿入歌の『グランドエスケープ』も負けず劣らず神曲(ゴッドソング)でして。一度聴いたらそのまま手拍子に加わりたくなる絶妙なテンポが目立つんだけど、この曲は歌詞も合わせてそれはそれは最高だった。サビに向けて段々速くなるテンポに乗せて『空飛ぶ羽根と引き換えに繋ぎ合う手を選んだ僕ら それでも空に魅せられて夢を重ねるのは罪か重力が眠りにつく1000年に一度の今日 太陽の死角に立ち僕らこの星を出よう』なんて歌われたらさ、もう負けを認めるしかないじゃん。「あ、俺この曲好きだわ」ってなるじゃん。人間の『ワクワク』を司る器官がどうやったら喜ぶのか完全に理解して作ってる。こんなの知ったらもう他の曲聴けねえよ…。

 

ストーリーについてはあまり触れません。ただ、最高だった。上映中ずっと震えが止まらなかった。120分ずっと鳥肌。

 

僕らの恋が言う 声が言う

(劇場に)「行け」と言う