"エモい"記事

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5ヶ月と12日前、高校を卒業した。大学一年生の8月末。茹だる暑さに殺されながら生きている。

 

ボタンだけは金色で、他の全てが黒で染まった学ランに身体を滑らせる。ボタンは上まで締める。首が少し苦しい。

 

Suicaで改札を通り7時43分の電車に乗り込む。少し揺られて、光をテラテラと反射する多摩川を越える。そしたらすぐに乗り換えだ。

 

エスカレーターでさえも急ぐサラリーマンを追い越し、電車に乗り込む。ドア脇の「狛犬ポジション」を陣取れたのは悪くない。1500円で買ったイヤホンで、自分しか知らない曲を聴くのに没頭する。

 

トンネルを抜ける。次は中央線に文字通り"詰め込まれる"。捨てられるゴミってこんな気持ちなんだろうか。集められてまとめられて捨てられる。全て受け身なところとかそっくりだ。

針金細工のビル群を眺めながら、毎日30分かけて通った高校。その生活を1000日とちょっと。

毎日欠かさず頭に詰めたのは英単語でも二次関数でも思い出でもなくイヤホンだけだった。

 

 

何かを間違えたんだろうか。なら、どこで何を?少しでも綺麗な三年間を送るには何が必要だったのでしょうか。

 

8:30のチャイムが鳴る。10分間机に突っ伏す。8:40分に解放。50分が過ぎるのを待つ。時計は見ない。時間の進みが遅くなるからだ。

 

シャーペンの先から芯を入れる遊びに興じる。正確にはそのフリをする。周りの会話を盗み聞きしながら、ただ、時が過ぎるのを待つ。50分。

 

9:30からの10分はトイレと教室を往復して過ごす。途中でラウンジの景色が目に映る。あの子は自販機で何を買うんだろうか。あ、そっちか、パンの方だった。楽しい遊びだ。そんなこんなで10分経った。

 

これで1セット。残り5回。

 

 

正解ではないのだと思う。わからない。日々に正解などあるのだろうか。それすらわからずじまいだ。やり直せるわけでもないし別にいい。