緩急完璧にジャストミートする映画『ジョン・ウィック』感想

www.youtube.com

評価:1000000000000/5

この映画は雨に始まり、雨に終わる。もしくは犬。

伝説の殺し屋「ジョン・ウィック」は裏社会から足を洗い、妻と幸せな日々を送っていた。しかし幸福は長続きせず、愛した妻は病気で亡くなる。

「貴方が寂しくないように。車ばっかり愛していてはダメよ」妻は一匹の子犬を残して逝った。

その犬も殺された。一切の希望が潰えた男は報復を開始する。

 

静と動が綺麗な映画だった。あるいは緩急。愛する妻を失った男の生活からは色が消える。白い家、白い家具。サーキットをお気に入りの車で爆走しても心は晴れない。

希望を失った男を描いているだけだ。しかし「それだけではない」と感じさせる、拭い切れない違和感が其処にあった。確かに燃えている筈だが、表面の温度が低過ぎる。いつ噴火するとも知れぬ静かな火山。逆鱗に触れたら最後、決して生き延びる事は出来ない。

常に漂う緊迫感。会話パートや料理シーンなど、普通ならばリラックスするシーンの筈が、何故だか目が離せない。確かに緩急が付いているのに。

きっとそこに『ジョン・ウィック』の魅力があるのだろう。完璧な「序破急」のバランスで純度100%の緊張感を抽出している。一切の緩みなし。

面白かった…キアヌ・リーヴスかっけえ…。これぞ映画だ。10000000000000000点。