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見渡す限り 13日目

午前十時ごろに目を覚ます。多分、変な夢を見た。

シリアルとパンのみの簡単な朝食を済ませ、トレッキングに向かう。

スタートはテカポ湖から流れ出る水が川を形成する場所。生まれたての川と、しばし並走。f:id:Miyabi717:20200303200532j:image

 

しばらく進むと道は林の中へ。川に別れを告げて、険しい傾斜を登る。

坂を登りきると、視界が開ける。足元の草花を愛でながら、なだらかな丘陵をアップダウンする。f:id:Miyabi717:20200303200726j:imagef:id:Miyabi717:20200303200644j:image

 

またもや林道へ。めちゃくちゃデカい松ぼっくりがあったので記念に写真を撮る。

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開けた場所に出た。開け過ぎでは、ないだろうか。f:id:Miyabi717:20200303200755j:image

見渡す限りの草原、その入り口に自分がいる。

風が強いが、少しも気にならない。このところ、地球に驚くばかりだ。

夢の中でもいいから、また訪れたいな、などと思う。強く、美しい絶景であった。

 

草原を抜けて、道はまた林間に戻る。ガサゴソと動く茂みを見ると、そこにはなんと無数のウサギが。かわいい。f:id:Miyabi717:20200303200813j:image

 

雨が降り始めた。とは言っても、それはカラッとした雨で、木の葉に当たって小気味よい音を立てる、楽しい雨であった。松ぼっくりの死体の山を見つけたりしながら、歩く。f:id:Miyabi717:20200303200856j:imagef:id:Miyabi717:20200303200839j:image

 

湖にたどり着いた。生まれて消えていくだけの波を眺めながら、のんびりと歩く。f:id:Miyabi717:20200303200831j:imageゴール、そしてスタート地点の「善き羊飼いの教会」は、もう視界の内だ。

 

 

宿に戻ってシャワーを浴びる。四人部屋にシャワーが付いているとは、つくづく素晴らしい宿である。

今日の同居人は大学四年生の男子であり、夕飯の誘いも快くオーケーしてくれた。日本人が経営するレストラン『湖畔』にて、サーモン丼をいただく。米が恋しくてたまらない私にとって、至上の食べ物であった。f:id:Miyabi717:20200303201006j:image

 

星空観光ツアーに参加する彼と別れ、夜道をひとり歩く。昨日と同じ観測スポットには母と娘の二人組がいた。

さて、今日も今日とて、果てなく広がる銀河を覗き見る、幸せな時間の始まりだ。

「南十字星がどれだかわかる?」唐突に話しかけられ驚いた。おそらくあれだ、と伝える。

「ありがとう。綺麗ね、月の明かりが少しジャマだけど」と言われ、お互いの顔も見えないままで、笑い合った、ように思う。

何度か言葉を交わし、目もようやく暗闇に慣れてきた。おばあさんと娘はもう行くらしい。去りゆく背中に慌てて「よい旅を!」と呼びかけると、「あなたもね」と、ゆったりとした声音で返された。

 

行きと同じく、夜道をぽてぽてと歩いて宿へ戻る。行きと違い、携帯のライトはもう必要ない。

りんごジュースを一杯飲んだ。甘い唾液を洗い落としたら、ベッドに潜る。

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