映画『ターミネーター:ニューフェイト』女戦士グレースの”へそ”に魅せられて劇場に通い詰めてる。ネタバレなし感想

『ターミネーター』が好きだ。

何十発の弾丸を打ち込もうが、燃やそうが、爆破しようが、死なないどころか何事もなかったように表情一つ動かさずに追いかけてくる殺人ロボット。感情という不必要なものは持たず、ただ標的を「ターミネイト」するための機械。人間が本能的な恐怖を感じずには居られない存在。それが『ターミネーター』だ。

『ターミネーター』シリーズの最新作、『ターミネーター:ニューフェイト』が公開された。


Terminator: Dark Fate - Official Trailer (2019) - Paramount Pictures

そう遠くない未来、自己保存の本能に目覚めたAI「リージョン」は人間を不要なものと判断し、人類vsリージョンの戦争が巻き起こっていた。

初めは劣勢だった人類軍だが、優秀なリーダーの登場によって、戦況は徐々に有利になっていく。

対抗策としてリージョンは、一体の殺人ロボット:ターミネーター「REV-9」を過去のある地点に送り込み、優秀なリーダーの誕生を阻止しようとする。

人類は何としてもリーダーを守り抜くため、強化型兵士「グレース」を過去の同じ地点に送り込んだ。

 

本作は『アバター』『タイタニック』で知られ、『ターミネーター』シリーズの生みの親である「ジェームズ・キャメロン(James Cameron)」氏がメガホンを取ったことから「シリーズの正統な続編」と銘打たれている。新たなる続編なので当然キャラクターも新しく、『ニューフェイト』をいきなり観たとしても十分に楽しめる作品となっている。

『ターミネーターシリーズ』には、宗教映画としての名残が色濃く残されている。

人類の救世主「キリスト」とその仲間たちの戦いを描いた作品はこの世にごまんとある。

しかし、『ターミネーター』が絶大な人気を誇るのは、キリストが「聖母マリア」の腹の中にいるからだろう。生まれる前に「殺す」、相手は未来のテクノロジーで作られた殺人マシーン。そんな反則スレスレのルールにのみ生み出せる緊張感や愛がある。

 

シリーズ最新作『ターミネーター:ニューフェイト』でもシリーズ本来の魅力は損なわれておらず、様々な要素を追加することで一層輝きを増している。その中でも一際目立つのは何と言っても「女性の強さ」だ。

後の救世主を守る2人の女性、「サラ・コナー」と「グレース」は恐ろしく強い。長くなったのであとほんの少し、「グレース」の魅力について語ったら筆を置こうと思う。あともう少しだけお付き合いください。

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「グレース」は殺人マシン「ターミネーター」に対抗すべく未来から送られてきた人間の兵士だ。その戦闘力は劇中屈指であり、銃や近接戦闘はお手の物、ヘリコプターやジェット機の操縦まで難なくこなす。

そんなグレースを演じた「Mackenzie Davis」は撮影後のインタビューで「グレースを突き動かしていたのは母性」と答えているが、多分あれは母性なんて遥かに超越した「種としての保存本能」だったように思う。

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ヒロインを命がけで守り抜くグレースはとてもカッコイイ。普通の映画ならば男性で描かれるケースが多いこの役柄をあえて女性に割り振ることで、本質的な「かっこよさ」を効果的に表現していた。男よりも「男らしい」彼女は、「美」や「かっこよさ」に性別は関係ないのだということを、その生き様で体現していた。

そんなグレースが唯一女性らしさを見せるカットがある。シャツをめくって腹部に刻まれたタトゥーを見せるシーンだ。鍛え抜かれた腕や、高い身長などのパーツの中でたったひとつだけ、お腹だけが女性らしい可愛さを誇っていた。

目が離せなかった。彼女の人間離れした身体能力や暗い過去、彼女を構成する全ての要素とおよそ不釣り合いな可愛らしいおへそは、彼女が本来は「年相応の女の子」であることをまざまざと感じさせた。

 

その腹部の小さな凹みに魅入られ、今日も劇場に足を運ぶ。